Japanese Thrombosis Association | とらえにくい"静脈血栓塞栓症"という病気の医療者と市民代表として犠牲者と後遺症を減らすため活動中

血栓症とは

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今、日本人には血栓症の予防と治療の知識がもっと必要

日本のみなさまは、増え続ける血栓症=静脈血栓塞栓症(VTE; Venous thromboembolism)をご存じでしょうか。多くの方はエコノミークラス症候群についてはご存じなのではないでしょうか。静脈血栓塞栓症VTEはこの病気と同じ原因で起こる病気ですが、危険因子(①血液の凝固能亢進、②血流の停滞、③血管内皮の損傷)があるともっと高率に発生し、意外と身近なところで起こる、いのちに関わるとても重要な病気です。

けっせん2

われわれは、「日本血栓症協会」を結成し、この静脈血栓塞栓症という病気に真摯に対峙し病気の犠牲者と後遺症を減らすためのあらゆる活動を開始致します。

静脈血栓症(=VTE)とは?

静脈血栓塞栓症には大きく分けて二つの病気があります。一つは肺血栓塞栓症(PTE:Pulmonary Tromboembolism、肺塞栓症ともいいます)という病気で、肺の動脈を血の固まり(血栓;けっせん)で塞いでしまう病気です。この病気は時にいのちに関わる状態を発生させますが、血栓の出来る場所は下肢の静脈の中が大半(90%以上)といわれています。筋膜の内側の静脈にできる静脈血栓塞栓症を深部静脈血栓症(二つ目の病気)と呼びます。この病気は日本人にはあまり起こらないとされていたのですが、厚生労働省の人口動態統計の肺塞栓症の死亡率をみると年々増加しています。最近10年くらいの間に2倍くらい増加しているといわれています。このスピードは癌による死亡率の増加と比べても著しく高いものです。このままの状態が続くと、近い将来静脈血栓塞栓症が多いといわれている欧米と同じくらいの発生率となる可能性があります。

 

だからこそ、今この病気を正しく理解して自分たちで予防できるものは予防し、もしなってしまったら早く治療して、いのちに関わる状態を回避することが重要です。われわれは、血栓症から身を守るためのあらゆる活動を総合的に行います。是非この機会に「日本血栓症協会」を賛助して頂き、一緒に活動を開始して頂くことをご提案申し上げます。

血栓症は静脈だけとは限りません

動脈や心臓、毛細血管、重要臓器の血管などで起こります。
また、多くの血管は一度傷つくと、元に戻ることはありません。
日々、血管を大切にして、健康を勝ち取りましょう。

人間の体の大半は水分です。血管はこれらの水分の流れをコントロールする内臓で、ほぼ全身にあります。大きく分けて静脈、動脈、毛細血管などがあり、体液の管理にはさらにリンパ管も一部関係します。血管が傷つき血流が阻害されると様々な病気が発生します。動脈系ではその症状の変化は激烈で、閉塞した場所の内臓が傷つきます。心筋梗塞や脳梗塞はその代表です。動脈の病気にはその他大動脈瘤、脳動脈瘤などがあります。「日本血栓症協会」は当面のあいだ増え続ける静脈血栓塞栓症を優先して活動致しますが、将来的には、血栓性疾患全体にその活動を広げたいと考えています。是非とも、ご支援とご協力をお願い申し上げます。


 

おもな静脈血栓塞栓症(VTE:Venous thromboembolism)

静脈血栓塞栓症とは、肺血栓塞栓症と深部静脈血栓症の総称で、どちらか一方でも両者が混在していてもVTEと呼びます。

肺血栓塞栓症(PTE:Pulmonary Embolism)

肺血栓塞栓症とは全身を回ってきた血液(静脈の血液)は心臓(右心系)を通り越えて、肺の動脈へと集まってきます。この肺の動脈に手足の静脈などで出来た血の固まり(血栓)が血の流れにのって流れ着き、肺の動脈をつめることにより発症します。小さな場合は無症状でですが、大きな血栓や複数の血栓により肺の動脈への大部分を閉塞すると前進の血液の循環を保てなくなり、心臓が停止したり血圧が保てなくなるショックの状態(右心不全)となります。

予防するためには

予防を行う上で最も重要なことは、安静にしないことです。積極的な運動と早期離床を行うことにより、血栓症の大部分を発生させる脚(下肢)の血の巡り(血行)は改善し血のかたまり(血栓)が出来るのを防ぎます。その他脱水状態(極端にのどが渇くなどの状態)も病気の症状を重くすることがあるので注意が必要です。
次に弾性ストッキング(医療機器)や間欠的空気圧迫法(脚を空気の圧迫によりマッサージする医療機器)などの理学的予防方法があります。さらにこの方法より予防効果が高いとされる、抗凝固薬があります。抗凝固薬は血が固まり過ぎないようにする薬ですが、強く効き過ぎると血が止まらず、出血します。予防により新たな別の合併症があるため、専門医師の指導のもとで慎重に使用する必要があります。静脈血栓塞栓症の多い欧米ではもっとも一般的に用いられる予防方法です。日本でも最近手術を受けた後で起こる静脈血栓塞栓症は欧米と同じくらいのなりやすさがあると報告されています。今後、使用の増加がみられると思います。

治療方法は

治療は抗凝固療法(血が固まりすぎないようにする抗凝固薬を使用)、線溶療法(できた血の固まりを溶解する薬を使用)、手術療法(肺の動脈につまった血のかたまりを手術をして取り出す方法)があります。その他、重症化を防止するために、下大静脈フィルター(IVCF)や補助人工心肺装置(PCPS)が使用されることもあります。

深部静脈血栓症(DVT:Deep Vein Thrombosis)

普通は静脈の血管の中では血液は固まらないように調節されています。しかし、静脈の壁が傷つく、血液の固まる能力が高まる、動かないあるいは動けないことなどによって血流が滞ると、血管の中で血液は固まり始めます。小さなうちは症状は出ません。多くは下肢の静脈(9割は下肢にできると言われています)の中に発生し、大きくなると足が腫れる、痛む、熱を持つ、赤くなる、表面の血管が浮く、押さえたり歩くと痛みが出る、などします。まれには外れて移動し、肺血栓塞栓症の原因となります。

予防するためには

予防を行う上で最も重要なことは、安静にしないことです。積極的な運動と早期離床を行うことにより、血栓症の大部分を発生させる脚(下肢)の血の巡り(血行)は改善し血のかたまりが出来るのを防ぎます。その他脱水状態(極端にのどが渇くなどの状態)も病気の症状を重くすることがあるので注意が必要です。
次に弾性ストッキング(医療機器)や間欠的空気圧迫法(脚を空気の圧迫によりマッサージする医療機器)などの理学的予防方法があります。さらにこの方法より予防効果が高いとされる、抗凝固薬があります。抗凝固薬は血が固まり過ぎないようにする薬ですが、強く効き過ぎると血が止まらず、出血します。予防により新たな別の合併症があるため、専門医師の指導のもとで慎重に使用する必要があります。静脈血栓塞栓症の多い欧米ではもっとも一般的に用いられる予防方法です。日本でも最近手術を受けた後で起こる静脈血栓塞栓症は欧米と同じくらいのなりやすさがあると報告されています。今後、使用の増加がみられると思います。

治療方法は

治療は抗凝固療法(血が固まりすぎないようにする薬を使用します)、線溶療法(できた血の固まりを溶解する薬を使用します)があります。その他、カテーテルを用いた血栓溶解療法や手術による血栓を除去する方法もあります。どの治療方法がよいかは、それぞれの患者さんの病気の状態にもよりますので、専門医師への相談が必要です。
その他重症化(肺血栓塞栓症の発症など)を防止するために、下大静脈フィルターが使用されることもあります。

その他の静脈血栓塞栓症

肺梗塞(Pulmonary Infartion)

肺血栓塞栓症とは違い、同じ場所の肺動脈と気管支動脈の両方の血流がつまることによって発生します。肺血栓塞栓症とよく似ていますが、病態は同じではありません。

血栓性静脈炎(Thrombophrebitis)および表在静脈血栓症(Superficial vein thrombosis)

体の表面の静脈に血のかたまり(血栓)ができ、体の表面に発赤や痛みを生じるときには血栓性静脈炎といいます。ここに出来た血栓ははずれて別の場所に移動することは少ないとされますが、まれには飛散したり、大きくなって深部静脈血栓症へと進展することもありますので油断することはできません。


がん(癌)と血栓症の関係

癌が体に潜んでいると血が固まりやすくなり血栓症を起こしやすくなると言われています

がん(癌)を患うと静脈血栓塞栓症になりやすいと言われています。がんが産生する様々な因子が血液が固まりやすくなることやがん細胞が急に増殖するため血管の壁に傷をつけることで血栓は形成されやすくなります。近年は日本人でも度々見られるようになってきました。昔(1865年)、トルーソー医師は遊走性の血栓性静脈炎が癌を患っている患者さんに見られることを報告しましたが、その2年後トルーソー医師自身にこの症状が現れ、死期を自覚したと言われています。トルーソー医師はその6ヶ月後帰らぬ人となりました。癌に伴う血栓症がみられたとき「トルーソー症候群」と呼ばれるようになりました。癌と静脈血栓塞栓症は密接な関係にあります。

癌の治療における血栓の予防

癌を患うと手術、抗がん剤、放射線治療など静脈の壁の細胞を痛める可能性のある治療を受けます。このため静脈血栓塞栓症を起こしやすくなります。適切な予防を行ってこの病気にならないように努める必要があります。予防方法にはいくつもの方法があります。VTEとは?をご参照下さい。

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